こんにちは、海外在住ライターのハルノ(@haruno_sudo)です。
先日こんな記事を書きました。
私を以前から知っている人は、
ってなっている人もいるかもしれないですね。(そんな人いないですか?あれ?)
そうなんです。アイルランドのダブリンに2018年の12月まで滞在していたんですけど、Visa(ビザ)の関係で現在は隣国イギリスのロンドンにいます。
海外にあまり興味のない人は、Viza(ビザ)っていう存在を知らないということもあり、私がどういう経緯でイギリスに来ることができたのかわからない人も居ますよね。
と、いうことで!
今回は、イギリスに2年働きながら住む方法として私が利用している「YMSビザ」についてご紹介します。
Contents
そもそもVisa(ビザ)/査証ってなんだ?
海外にあまり興味がない方は、そもそもビザってなんだ?と思うかもしれないので軽く解説します。
そもそもビザ、日本語で査証と呼ばれるものは以下のように定義されることができます。
査証(さしょう)又はビザとは、国家が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書である。
引用:Wikipedia 査証
「旅券」とはパスポートのことですね。
要するに、外国に入る前に「自分はあなたの国に危害を与えることはありませんよ。」と証明することができるのが、ビザ(査証)であるということです。
このビザがあることで、私たちは他国で観光、就学、就労や居住が可能になります。
入国にビザが必要かどうかというのは、渡航先によってかわりますので海外に行く前に必ずビザが必要となるのか確認しましょう。
また、ビザは外交関係に大きく左右されるため、自分がもつ国籍ごとにビザが必要かどうかが変わるんです。
日本のパスポートは他の国のパスポートよりも、このビザを必要とすることなく入国できる国が多いと言われていて、旅行するにはもってこいの国籍なんですよ。(海外旅行しよう!)
イギリスのワーホリビザ(YMS)について
留学など、海外に長期で滞在することを考えたことがある方は聞いたことがあるはず「ワーキングホリデービザ」(ワーホリビザ)
実際私もこれを利用してこれまでオーストラリア、アイルランドと滞在し3カ国目のイギリスへと2019年の1月からやってきました。
まずはイギリスのワーホリビザと言われているYMSについて概要です。
YMSで何ができるの?イギリスワーホリビザ(YMS)の特徴
YMSの特徴とYMSを利用して何ができるのかをご紹介します。
まず、YMSは定員があるビザです。抽選で選ばれた人が申請できるビザであるため、年間たったの1000人しか渡航することができません。
また、イギリスのワーホリと呼ばれるYMSの正式名称は「Tier 5: Youth Mobility Scheme」。
ワーホリと呼ばれるとはっきりとしないのは、YMSが「働くこと」を主な滞在目的としている点がワーホリビザとは異なるからです。
もちろん、他の国でもワーホリビザを所持していれば就労ができますが、なんせ「ワーキングホリデー」とついているため、観光を目的とした滞在もできる訳です。(している人はあまり見たことありませんが)
じゃあYMSでは何ができて何ができないのか?となりますよね。こちらにまとめました。
簡単な解説をします。
②の就学について
受けたいコースによってはAcademic Technology Approval Scheme (ATAS)に申請する必要があります。
③開業とフリーランスについて
就労を目的としているYMSですので、特定の企業に籍をおくことなくフリーランスでも滞在が可能です。
ただし条件があり、イギリス政府のサイトには
be self-employed and set up a company – as long as your premises are rented, your equipment isn’t worth more than £5,000 and you don’t have any employees
との記載が。
私はこちらで起業をしていないため、はっきりとしたことは言えないのですが…。
イギリスで起業をする際は自宅など住居としている住所をオフィスとして登録することができないらしく、建物や設備を借りるときの話をしているのだと思います。
また、従業員を雇うことはできないようです。
イギリスのYMSを利用して起業された方の記事を発見しましたのでそちらのリンクを貼っておきますね。こちら
続いて、YMSでできないこと!
- スポーツ関連業(スポーツ選手だけでなくコーチなども含む)
- 研修中の医者や歯医者(イギリスで資格を持っている場合を除く)
- 滞在の延長
- 住居手当などの公的資金の利用
- 家族と一緒に渡英(YMS以外のビザを利用し別々で申請)
- 扶養していたり一緒に住んでいる子供がいる場合
とのことでした!
YMSの申請条件(年齢・資金)
YMSに申請するためには一定の条件を満たしておく必要があります。
まずは年齢。これは他国のワーホリにも当てはまりますが、ワーホリビザには年齢制限があります。YMSの年齢制限は18歳以上30歳以下であることです。
渡航時に31歳である場合は、条件を満たしていますので応募できますよ。
また、£1890に相当する資金証明が必要です。(271,955.38円 2019年1月29日現在)
YMSビザ代金
ビザ申請には、代金として£244が必要です。(35,109.58円 2019年1月29日現在)
YMS申請について(申請期間・申請流れ)
ここまで読んで、私も申請できる!イギリスで働きたい!と思った方はこっから覚悟してください。正直YMSの申請はめんどいです。
アイルランドのワーホリビザ申請でもそうでしたが、とにかく出す書類が多い…。
まぁ国が関わる手続きは、面倒なのが当たり前…。
泣き言をいうのはやめてわかりやすく説明しましたので見てみてね!
YMS抽選への申請期間
先述したように、イギリスのワーホリであるYMSに申請するためには、まず抽選に当選する必要があります。
YMS抽選のための申請時期は1月と7月の年2回。オーストラリアのようにいつでも申請できる訳ではないので注意!
ちなみに、1月の募集で800人が抽選されるので、1月が狙い目ですよ!
さて、きになる1月の申請期間は・・・
2019年1月14日12pm〜2019年1月16日12pm(日本時間)
終了してました。
2回目の抽選は7月を予定されています。詳しい情報はまだ公開されていませんが、通年通りであれば同じように行われると思いますので、そのときの申請にかけましょう!
また、1回目の抽選がどのように行われたか知ることによって、2回目の抽選に備えることができます。どんな流れになるのか一度確認しておくことをお勧めします!
YMSのタイムスケジュールとそれぞれの期日
実際の申請の流れについて解説します。YMSの申請については、このタイムスケジュールが一番ややこしいです。この流れはこちらのサイトを参考にさせていただきました。
YMSの申請には、以下のステップが必要です。
- 抽選
- オンライン申請
- ビザ申請センターで書類提出
- Vignette期限内の入国およびBRP取得
ステップごとの詳しい説明は後ほど順にご紹介しますね。
まず、渡航予定日として設定できるのはオンライン申請をした日の6ヶ月後となります。
The earliest you can apply for a visa is 6 months before you travel.
Example:You can apply from 16 March if you plan to travel on 15 September.
私は渡航予定日をギリギリに設定したかったため、オンライン申請を3/29日に行いました。

その後は申請手順の進み具合にもよりますが、それぞれのステップに期日が設けられています。ビザ申請センターでの書類提出は、オンライン申請から90日以内なので、最長で6/28までです。
以下、実際の私の申請にかかったスケジュールです。参考までに。

YMS申請手順(抽選からオンライン申請完了まで)
YMS申請について、抽選の方法からオンライン申請完了まで解説します。
私が申請したのが昨年になりますので写真などの資料が少なくわからないところもあるかもしれませんが、疑問などありましたらお問い合わせフォームからご連絡ください。
また、私の記憶が曖昧なところはこちらのウェブサイトを参照して執筆しております。
YMS抽選への申請方法
まず、上記の申請期間「2019年1月14日12pm〜2019年1月16日12pm(日本時間)」の間に YMS2019_APPOINTMENT@vfshelpline.com宛にメールを1通送ります。
(7月抽選時にメールアドレスの変更があるかもしれません。)
メールには必要事項を英語で記入の上、送信しましょう。
メールの題名:
- パスポートと同じ表記の申請者氏名
- 生年月日およびパスポート番号
例:YAMADA Taro – 31/01/1990 – TH123456789
メール本文:
- Name (名前)
- Date of birth(生年月日)
- Passport Number(パスポート番号)
- Country to submit the application (ex: Japan )(申請の手続きを行う国, 例:日本)
- Home and mobile phone number (電話番号・携帯電話番号)
メールを送信するとしばらくして自動返信が返ってきます。
この自動返信が返ってきたあと、
- 抽選に当選していれば1/23に
- 抽選に当選していなければ1/25に
メールが届きます。およそ10日後に結果がわかるということですね。
当選していると以下のようなメールが届きます。
(2018年に当選後、実際に返ってきたメール。)
当選後のオンライン申請と申請料金の支払い
当選後の最初のステップは、以下になります。
- オンライン申請
- ビザセンター予約
- 申請料・保険料支払い
今回の1月の抽選で当選した方は2019年3月30日までにオンライン申請と支払いを完了させなければいけません。
オンライン申請も、支払いも”UK Visas&Immigration”というウェブサイトの中で完結させることができます。

当選後に返ってきたメールに書いてある「こちら」をクリックすると、上記のウェブサイトに飛ぶはずです。
オンライン申請について
“UK Visas&Immigration”上でアカウントを作成して、“Apply for Yourself”というところから必要事項を埋めていきましょう。順に項目を入力していけば問題なく書類を埋めていくことができます。
自分の申請進行具合を確認したいときは、“View My Applications”から確認しましょう。
- 「Visa Type」という項目の選択肢→「Tier 5 Youth Mobility Scheme」
- パスポートは半年以上の残存期間
- 申請書上のビザの開始日→「イギリスの入国予定日」(入国予定日から2年間がYMSビザの有効期限となります。)
- 申請書の作成にあたり、両親の氏名、出生地、誕生日を知っておく必要あり
- 申請書・チェックリストを完了したらプリントアウトしてバーコードがあることを確認
ビザセンター予約について
オンライン申請が完了したら、支払いの前に次の申請ステップであるビザ申請センターの「面談」の予約をとる必要があります。こちらの面談で、必要な書類を提出します。同ウェブサイトから同様に予約を完了させることができます。
申請料金の支払いが終了した90日以内に、ビザ申請センターでの申請書類の提出が可能です。7月に行われる第2回の抽選に当選した方は同年9月(予定)まで。
日本からの申請の場合、東京か大阪での面談となるそうです。面談時には指紋認証と顔認証などの手続きがありますので、本人が出向く必要があります。(※4本以上の指が怪我をしていて指紋を取れない場合は申請が受理されないそうです。指大事にしてください。)
<英国ビザ申請センターの住所>
【所在地】
東京オフィス
東京都港区東新橋 2-3-14 エディフィチオトーコー4階大阪オフィス
大阪府大阪市中央区中央区南船場1-3-5リプロ南船場ビル10F【業務時間】
月~金 8:00am-2:00pm (東京)
月~金 8:00am-2:00pm (大阪)【パスポート返却受付時間】
月~金 12:30pm-1:30pm (東京)
月~金 11:30am-1:30pm (大阪)
申請料金・保険料金支払いについて
オンライン申請とチェックリスト、ビザセンターの予約が終了したら申請料金と保険料金の支払いが必要です。
申請料金は先述のように、£244。
保険に関しては、海外旅行保険などを他国にいく時に使用している方も、YMSを利用してイギリスに渡る場合は指定された保険に加入する必要があります。
2015年4月より、UKに6ヶ月以上滞在するEEA圏外国籍の者は「Health Surcharge Fee」をビザ申請前に支払うよう義務付けられました(YMSの場合は£600/2年)。この料金は緊急の場合UKのNHS(国民保険)の診察・治療を受ける医療費として受理されます。(2019年1月現在)
YMS申請手順(ビザ申請センターでの手続き)
オンラインでの手続きが全て終了したら、自分が予約した日程でビザ申請センターでの手続きに向かいましょう。
面談といっても、必要書類が揃っているか確認されて「はい終了」って感じだったと思います。あとは先に述べたように、指紋認証などがあります。
ビザセンターに訪れる際は以下の書類を持っていきましょう。
- パスポート原本
- 最低£1,890の残高証明
- オンライン申請書/チェックリスト/面談予約確認書
私はアイルランドからの申請でしたので、これに加えて自身のVisaのコピーも一応とっていきました。この面談が終了すると、パスポートをセンターに預けます。
無事申請が受理されると、自分のパスポートにVignetteと呼ばれる一時滞在許可証が貼られてレターと一緒に返却されるので、パスポートはコピーではなく原本である必要があります。受け取り方法は、センターで直接か郵送か選べますよ。(別途郵送料を請求されます。)
Vignetteの期限は、自分が入国予定日として設定した日から1ヶ月間。このひと月の間にイギリスに入国しなければならず、実際に入国した10日後までか、このVignetteの期限日までにBiometric Residence Permit(BRP)を指定の場所で受け取る必要があります。
この期間に入国できないことがわかっていたら、別途申請料金が発生しますが変更を申請することもできるみたいですよ。
Biometric Residence Permit(BRP)の受け取りについて
Biometric Residence Permit(BRP)とはICチップが埋め込まれたクレジットカードサイズのプラスチックカードです。自分の顔写真、サイン、また滞在許可が出ている期間などが記載されています。
BRPの受け取りは、オンライン申請時に登録した住所を元に郵便局が指定されるのでそちらで受け取ります。
また、パスポート返却の際に同封されるレターに受け取り方法など詳細が載っていますので一度目を通しましょう。BRP受け取りに必要な書類は以下のものです。
- Vignetteが貼られたパスポート
- パスポートに同封されているレター
このBRPは、就労と就学が可能であることを証明でき、公共サービスや指定された福祉にアクセスが可能になるIDとなるので、受け取ったらコピーをとり大切に保管しましょう。
まとめ
今回はYMSのビザ申請についてまとめました。
わかりにくい箇所もあると思いますので、疑問に感じたところ、不安などがありましたらお気軽にお問い合わせフォームからご連絡をください。私のわかる範囲であれば相談に乗ります!
(しばらく経っても返信がない場合は、TwitterのDMからお問い合わせいただけるとすぐに返信ができると思います。)
YMSのビザは安定するまでに期間も長く不安も多いと思いますが、終わってみたら自分にも(複雑さゆえに)自信がつくと思いますので、めげずに挑戦してくださいね。
一人でも多くの方の挑戦が実を結ぶことをお祈りしております!それでは