こんにちは、海外在住ライターのハルノ(@haruno_sudo)です。
最近「西武・そごう」の広告が物議を醸していますね。私は年始にこの広告をTwitter上で見て、単純にインパクトのある写真だな~と思ったことからキャッチコピーのボディパートはあまり見ていなかったのですが、反対派の意見を見るたびに残念になってきました。
この広告が批判される理由は、古くから続いている
女性軽視と「臭い物に蓋をする」の日本文化がうまく合致してしまったことが要因な気がしています。(個人的見解です)
#MeToo運動でもなぜか告発した女性側が叩かれるというよくわからない状況が起きていましたが、女性の権利を叫ぶことで生きづらい世の中になっているのは残念でなりません。
周りに期待するだけではなく、おかしいと思ったら女性は声を上げていかなくてはいけないと思います。
まだ女性の立場は弱いことに変わりはありませんし、歴史の中で根付いた習慣で知らない間に女性の立場が下げられていることに気づいてほしいです。
今回はその一例を取り上げます。
産休に入ることで贈るギフト。「仕事に穴をあけてごめんなさい。」?
先日こんなツイートをしました。
アンケートに答えていただいた方、ありがとうございます。
17票という小規模な投票であるため、統計的に図ることは難しいかもしれませんが、結果を述べると47%の方が似た風習があると答えていますね。
個人的には、友人の勤め先にあるような風習がほかの会社にもあるという事実だけで驚いています。
そもそも、なぜこんなアンケートを取ったかというと、このツイートをする前に「産休に入る女社員は、同じ部署の人にちょっとしたギフトを買いプレゼントしてからお休みに入るという慣習がある」と友人に聞き驚愕したことにあります。
この会社で習慣化されている産休前ギフトをあげる意味としては
「産休に入るということで、穴を空けてしまい申し訳ありません。」
と、お詫びの気持ちを表向きの理由とする「慣習」なんだそうです。
私はこれを聞いたとき、 もし自分が産休を取る立場でお金と時間をかけてプレゼントを選ぶという立場だったら嫌だなって思いました。
むしろ、つわりの辛い中、お腹が徐々に大きくなる中、出勤してくれてありがとうという気持ちでこちらがギフトを欲しいくらいです…。
これでは産休を取ることが「迷惑なこと」または「悪いこと」かのように聞こえます。会社が提供している制度を利用することは悪いことではないです。
有給取るのと一緒ですよね。 わざわざギフトを贈るというオフィス内の慣習にしなくてもよいのではないでしょうか。
私はアイルランドで働いているとき、有給を取ることに対して申し訳ないと思っている人は(日本人以外で)会ったことありませんでした。自分が持っている権利を使うことに対して申し訳なく思う必要は全くないと思います。
私は出産のために仕事を抜けるとなったときは周りに祝福してほしいし、周りが産休を取るときは祝福したいです。
自分が子供を持つことで仕事が思ったようにできなくなるから嫌だなと思うのは子供を持つ側の気持ちで、出産した人やこれから妊娠の可能性がある人を邪魔者のように扱うのってなんなんでしょう。
どこかの医大でも目を疑うような問題起きてましたけど。
結婚・出産を邪険に扱うのではなく、そういったこと人生の転機も考慮したうえで能力のある方全員が働くことができる制度を整え、理解のある考え方が広まることを心から願うばかりです。
話題になったことに広告としての価値はある
はあちゅうさんが、こちらのツイートで仰ったように、この広告の伝え方は正解ではなかったかもしれませんが、ここまで大きな議論を引き起こすことができたという点では正解だったのかもしれません。
ネット上では特に、この広告は世に出てすぐから取り上げられていて、新年早々女性の社会的立場について考えさせられました。
当たり前だと言われていることは、大抵の場合当たり前ではありません。
それはなぜ起きているのか?と原因を辿ることで、現在当たり前となっている考え方の根本が見えてきて、それが間違いだったりします。
これからも慣習や世の中にはびこる、「実情がよくわからない当たり前」に気を付けてください。
ほな。